選好度付きセットベースデザイン手法を用いた伝送線路型フィルタの設計法

萓野 良樹  上 芳夫  石川 晴雄  肖 鳳超  井上 浩  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.3   pp.237-247
発行日: 2019/03/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018PEP0009
論文種別: 特集論文 (EMC設計・対策に貢献するシミュレーション・評価技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
多目的満足化設計,  選好度付セットベースデザイン,  伝送線路型フィルタ,  メタモデリング,  実験計画法,  

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あらまし: 
本論文では集合論的設計法である選好度付セットベースデザイン(Preference Set-based Design: PSD)を用いた伝送線路型フィルタの設計手法を提案する.提案手法は従来のフィルタ設計理論による回路素子の決定手順を用いるのではなく,フィルタ仕様(要求性能)を満足する基準フィルタの回路素子値(設計変数)の決定を行うことであり,素子値が範囲(範囲解)で与えられる特徴がある.また,提案手法を適用する際に問題になると想定されるメタモデリングのコスト低減のために,実験計画法を用いて初期データ計算回数を低減することを試み,簡単なモデルでの検証により,初期データ数を1/9に減らした上で精度の良いメタモデリングが可能であることを示した.最後に伝送線路型フィルタではインピーダンスの不連続部や,オープンスタブのフリンジの影響などの補正が必要であるが,PSDを用いた設計ではそれらの影響を考慮した電磁界解析の結果に基づいたメタモデリングを用いることにより,試行錯誤を行うことなく要求性能を満足する設計変数範囲が得られることを示し,提案手法の妥当性を実証した.