レーダと受信時刻を観測値とする複数パッシブレーダのデータ融合

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  呂 暁東  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.1   pp.23-31
発行日: 2019/01/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018JBP3027
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
レーダ,  TDOA,  誤差解析,  距離差,  データ融合,  

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あらまし: 
目標の距離,仰角,方位角を観測するレーダと,目標からのレーダ反射波の受信時刻を観測する複数のパッシブレーダを使用した目標位置推定について述べる.この場合,パッシブレーダ間の電波到達時刻差(距離差)を使用して,目標の位置が推定可能である.この方式は,TDOA(Time Difference of Arrival)測位と呼ばれる.ただし,TDOAでは,目標とパッシブレーダの幾何学的位置関係によっては,位置が推定可能とは限らない.本論文では,レーダによる目標観測位置,3個以上の距離差からの目標位置推定値(距離差単独法),レーダ観測値と距離差観測値を1個のベクトルに統合した結果にTaylor級数推定法を使用して得る目標位置推定値(同時法)の3個を比較する.この結果,同時法は,レーダ観測精度以上であることが分かった.また,距離差単独法で目標位置が推定可能な場合の同時法は,距離差単独法の推定精度及びレーダ観測精度を上回る.なお,距離差単独法では3個以上の距離差が推定に必要であるが,同時法では1個でもよい.更に,同時法において,距離差観測値が多いほど,位置推定精度は良いことを明らかにした.