目立ちやすさの定量化―オブジェクトの色による影響の定式化―

吉田 悠  古川 あずさ  池上 輝哉  古田 一雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J102-A   No.2   pp.80-92
発行日: 2019/02/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション特集〜ヒューマンコミュニケーションと価値創造〜)
専門分野: ヒューマン情報処理
キーワード: 
誘目度モデル,  ,  心理実験,  業務システム画面評価,  

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あらまし: 
本研究では,開発者が業務要件に合った最適な画面を設計できるように,画面上のオブジェクトの目立ちやすさを数値化する誘目度モデルの構築を目指している.これまで筆者らは,画面設計のための誘目度モデルの構成要素として,色,サイズ,相対位置(注視点からの距離)に着目し,これらのモデル構築に取り組んできた.このうち本論文では,オブジェクトの色による目立ちやすさを数値化するモデルの構築について述べる.実験では,色の目立ちやすさを,その色自身のもつ絶対的な目立ちやすさ(特徴誘目度)と,周囲の色との相対的な目立ちやすさ(異質性誘目度)に分解し,それぞれの影響要因を明確化するためのタスクを実施した.結果,特徴誘目度については,オブジェクトの色相,彩度,背景との明度差,が有意な影響要因であることが分かった.また,異質性誘目度については,周囲のオブジェクトの平均色相,平均彩度,平均明度との差,が有意な影響要因であることが分かった.モデル構築では,これら影響要因を説明変数とした重回帰分析により色の誘目度を定式化した.また,実際の業務システム7画面を対象とした精度検証を行った結果,今回定式化した誘目度モデルが,目立ちやすさの程度に関して,7画面中6画面で精度85%以上を達成したことを確認した.