文楽人形遣いの型動作伝達の時間特性

櫻 哲郎  渋谷 友紀  植田 一博  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J102-A   No.2   pp.6-14
発行日: 2019/02/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション特集〜ヒューマンコミュニケーションと価値創造〜)
専門分野: ヒューマンコミュニケーション基礎
キーワード: 
協調,  動作認識,  ,  伝統芸能,  文楽,  

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あらまし: 
伝統芸能文楽では,3人の人形遣いが協調して1体の人形を操作する.3人の人形遣いとは,人形の頭(かしら)と右手を操作する主遣い,左手を操作する左遣い,足あるいは女形人形の着物の裾を操作する足遣いである.このうち左遣いは,全体の意思決定を行う主遣いが操る人形のかしらの動き等の情報から,行いたい動作の種類や大きさなどの意図を素早く察する必要がある.しかし,この協調操作はその仕組みが明文化されていない暗黙的な技であり,習得に10年を超える経験を要する.本研究では,典型的な動作パターンである型の冒頭部分の左遣い視点の動画を現役の11名の人形遣いに提示し,動画中の人形遣いがどの型を行おうとしていたと思うかを問う質問紙調査を行った.人形遣いの熟達度,動画の提示時間,型の種類の3要因が型の判別に与える影響について検証し,左遣いの型判別の仕組みについて検討を行った.その結果,左遣いの型判別の時間特性の一部を明らかにできた.