ランニングコーチから指導を受けた球技選手の疾走に対する認知変容

山田 雅敏  里 大輔  遠山 紗矢香  竹内 勇剛  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J102-A   No.2   pp.15-25
発行日: 2019/02/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション特集〜ヒューマンコミュニケーションと価値創造〜)
専門分野: ヒューマンコミュニケーション基礎
キーワード: 
疾走,  身体スキル,  認知変容,  コーチング,  球技,  

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あらまし: 
近年,球技選手に対して疾走を指導するランニングコーチが,様々な球技のフィールドで活躍の場を見せている.疾走という既に自動化された身体スキルを,再度,認知学習レベルに戻す場合の指導は,ランニングコーチの理想とする疾走フォームと,選手の身体動作のズレを指摘し,修正することが実践される.そのため,個々人の疾走に対する解釈のゆらぎを伴いながらも,指導を受けた選手間に共通した認知が導かれると予想される.そこで本研究では,ランニングコーチから指導を受けたドイツ・サッカーリーグに所属する日本人サッカー選手の言語報告に注目し,疾走に対する認知変容の特徴について明らかにすることを目的とした.方法として,球技選手の言語報告をSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いて分析し,要素分類を行った.その結果,(1)動作に関する問題の発見,(2)腕振りの動作による疾走スピードや加速の体感,(3)腕振りの動作による足(下肢)の動作との連動,が共通した認知変容として示された.この結果から,球技選手の言語報告を一つの指標とした疾走のコーチングのデザインが得られた.