パーチェス法を用いたエージェントシミュレーションによる金融機関の合併に関するシステミックリスクへの影響分析

加藤 秀紀  清 雄一  田原 康之  大須賀 昭彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.9   pp.1343-1353
発行日: 2018/09/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017SAP0006
論文種別: 特集論文 (ソフトウェアエージェントとその応用論文特集)
専門分野: マルチエージェントシミュレーション
キーワード: 
システミックリスク,  合併,  銀行間取引,  市場性資産価格,  エージェントシミュレーション,  

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あらまし: 
リーマンショック以降,欧州を中心にインターバンクネットワーク上の金融機関のシステミックリスクに対して関心が高まっている.本研究では,金融機関の破綻の影響がインターバンクネットワークにおいてどのように伝播するかについてエージェントベースシミュレーションを用いて分析した.シミュレーションでは,(1)市場性資産価格の下落率と(2)有価証券に与える損害率を変化させる2種類のシナリオを用意し,金融機関の合併の有効性・破綻リスクのモデル化を試みた.その結果,(1)金融機関の合併を実施した場合においても,多数行にわたる破綻のリスクは削減できない,(2)短期間で有価証券に損害が発生した場合,長期間にわたって損害が発生する状況よりもシステミックリスクが大きくなることが明らかになった.