測定精度の偏り軽減のための等質適応型テストの提案

宮澤 芳光  宇都 雅輝  石井 隆稔  植野 真臣  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.6   pp.909-920
発行日: 2018/06/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017LEP0028
論文種別: 特集論文 (学びの変化と新しい教育・学習支援技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
適応型テスト,  eテスティング,  複数等質テスト,  項目反応理論,  

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あらまし: 
適応型テストとは,受検者の能力を逐次的に推定し,その能力に応じて測定精度が最も高い項目を出題するコンピュータ・テスティングの出題形式である.この手法では,易しすぎる項目や難しすぎる項目の出題が減少するため,受検者の測定精度を減少させずに受検時間や項目数を軽減できる.しかし,従来の適応型テストでは,能力が同等な受検者には全く同じ項目群が出題される可能性が高く,実際に適応型テストを導入しているSPIやGTECの重要な問題になっている.本研究では,能力が同等な受検者であっても異なる項目を同一の測定精度を保ちつつ適応的に出題できる等質適応型テストを提案する.具体的には,提案手法では次のように項目出題を行う.1)2017年時点で最先端の複数等質テスト構成手法を用いて,異なる項目で構成されるが測定精度が等質になるような等質テストを多数構成する.2)受検者ごとに異なる等質テストを一つ割り当て,そのテスト内の項目集合をアイテムバンクとみなして適応型テストを実施する.本論では,シミュレーション実験と実データを用いた実験により提案手法の有効性を示す.