階層型アイテムバンクを利用した授業改善支援システムの開発と評価

中村 修也  赤倉 貴子  
(システム開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.6   pp.820-829
発行日: 2018/06/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017LEP0013
論文種別: 特集論文 (学びの変化と新しい教育・学習支援技術論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
授業改善,  授業評価アンケート,  システム開発,  ベイジアンネットワーク,  

本文: PDF(1.9MB)
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あらまし: 
2008年度より高等教育機関において組織的な授業改善活動(FD)が義務化されて以降,FDの一環として学生による授業評価アンケートが実施されている.授業評価アンケートは,主に学期末に実施され,学生の意見や感想を大規模に収集することが可能である.一方で,質問項目の多くは多段階評価の「理解度」や「分かりやすさ」などの抽象的な質問項目である.また,教員へのフィードバック情報は回答結果の平均値や分布のみである.そのため,具体的な改善方法を立案することが困難であり,FDの一環として十分に活用されていない.そこで,本論文では抽象的な質問項目の回答結果から具体的な質問項目の回答結果を推定可能な「階層型アイテムバンク」を構築し,これを利用した授業改善支援システムを開発した.システムは従来の授業評価アンケートによるフィードバックに加え,1. 出題した項目以外の項目の回答結果を推定しフィードバックする機能,2. ある項目の評価向上が他の項目に与える影響度をフィードバックする機能,を有している.現役大学教員に対し本システムの評価実験を行った結果,システムは授業改善方法の立案に役立つことが示された.