パーシステントホモロジーを用いた画像の構図の位相的な特徴量

二神 廉太郎  澁谷 長史  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.5   pp.769-779
発行日: 2018/05/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017JDP7071
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能,データマイニング
キーワード: 
構図の位相的な特徴量,  構図の幾何的な特徴量,  オブジェクトの位置比,  パーシステントホモロジー,  トポロジー,  

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あらまし: 
画像の構図は,画像中のオブジェクトが成す多種多様なバランス関係を統合した概念であり,言語化・数値化・比較が難しい対象である.構図に基づいた画像の処理を機械的に行うために,従来より画像の構図の特徴を計算したセマンティクスを付与する研究が行われてきた.従来の研究では,画像のオブジェクトの絶対的な位置や,オブジェクトの成す角度などの幾何学的な関係に基づく特徴量を計算していた.しかし,画像に回転や反転を行った画像を同じ構図とみなすべきタスクには,従来の構図の特徴量を利用できない.回転や反転の操作の組み合わせは膨大であるため,あらかじめ画像にそれらの操作の組を施し,その結果を従来の構図の特徴量を用いて評価することは計算量的に現実的でない.本論文では,回転や反転を行った画像の構図は同一視されるものとした新しい構図の特徴量(構図の位相的な特徴量)を提案する.特徴量の計算には,位相幾何学の分野の研究成果であるパーシステントホモロジーを用いる.そして,提案した特徴量を従来の特徴量と比較する実験により,それぞれの特徴量の違いについて明らかにする.