高階エネルギー最小化による医用画像セグメンテーション

北村 嘉郎  石川 博  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.1   pp.3-26
発行日: 2018/01/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017IGI0001
論文種別: 招待論文 (医用画像論文特集)
専門分野: セグメンテーション
キーワード: 
医用画像,  セグメンテーション,  エネルギー最小化,  高階エネルギー,  グラフカット,  

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あらまし: 
近年ますます高解像度化しているCTやMRIの医用画像の3D画像化による可視化や,病態変化の正確な把握が可能な診療指標の定量化のために,セグメンテーションは必須のプロセスである.その代表的な手法にエネルギー最小化があり近年広く応用されているが,最近の発展により三つ以上の任意の変数群(クリーク)に依存する高階エネルギーを最小化することが可能になった.本論文では特に,高階エネルギーの中でも高速に最小化可能なサブモジュラ関数に注目し,クリークの選び方によってセグメンテーション結果をコントロールすることを考える.具体的には,肺動静脈セグメンテーション,心臓CT画像からの冠動脈内腔・プラークセグメンテーション,大腰筋セグメンテーションを取り上げ,セグメンテーション対象の形状に関する事前知識を活用してクリークを選択することにより,高階エネルギーを設計する枠組みを確立する.この枠組みに基づいた手法は,従来自動化が難しかったセグメンテーションを実用化し,臨床現場にこれまでない可視化や定量化を提供し,手術などをより安全かつ確実に行うことを可能にすることで医療の質を向上することに貢献した.