あけぼの衛星の大規模データセットを用いた自然波動の分類に関する研究

田中 裕士  後藤 由貴  笠原 禎也  南保 英孝  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J101-D   No.1   pp.225-234
発行日: 2018/01/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017JDP7050
論文種別: 論文
専門分野: パターン認識
キーワード: 
クラスタリング,  特徴量変換,  自然波動,  ノイズ除去,  

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あらまし: 
あけぼの衛星で取得された大規模な自然電波のデータセットに対して,スペクトル強度の時間変化に基づいて現象を帰納的に分類する手法を提案する.自然電波の分類において最も問題となるのが,背景ノイズの取り扱いである.精度の高い分類結果を得るため,スペクトルエントロピーを利用して波動現象の特徴成分を検知し抽出する手法を考案した.また混合ガウスモデル(GMM)に基づくクラスタリングにおいて,背景ノイズのクラスタに波動現象のデータが取り込まれてしまう問題を回避するため,背景ノイズの強度分布が標準ガウス分布に従うよう特徴量を変換した.提案手法を代表的な自然電波であるコーラス及びヒス,機器干渉ノイズ,背景ノイズが含まれたデータセットへ適用したところ,高い精度で各現象を分類できることが示された.また,提案した特徴量変換は背景ノイズと波動現象の特徴成分の差異を明確にすることから,観測された現象を正確にモデリングする上でも有効であることが実証された.同手法は様々な自然電波計測データに応用できると期待される.