マルチバンド共通増幅歪補償法の実験的検討

大田 智也  川崎 敏雄  木村 重一  玉野井 健  馬庭 透  大石 泰之  松山 幸二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J101-C   No.1   pp.18-25
発行日: 2018/01/01
Online ISSN: 1881-0217
論文種別: 招待論文
専門分野: マイクロ波,ミリ波
キーワード: 
マルチバンド,  電力増幅器,  歪補償,  奇数次歪,  偶数次歪,  

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あらまし: 
第5世代移動通信システムにおいて大容量通信を実現するために複数の周波数帯を利用するマルチバンド技術が検討されており,無線部には複数の周波数帯を収容できる柔軟性と装置の小型化が期待されている.低SHF(Super High Frequency)帯と高SHF帯に対応するマルチバンド無線機において,マルチバンド信号を単一の電力増幅器で共通増幅した場合,電力増幅器の非線形歪として通常の主信号近傍に発生する奇数次歪に加えて,低SHF帯の2倍の周波数帯や高SHF帯と低SHF帯の差に相当する周波数帯に偶数次歪が新たに発生する.特に約2倍の周波数関係にあるマルチバンド信号を共通増幅する場合,このような偶数次歪がマルチバンドの主信号近傍に発生するため,信号処理技術を用いた歪補償を用いて抑圧することが必要である.本論文では,低SHF帯と高SHF帯のマルチバンド信号を共通増幅する増幅器において,マルチバンドの主信号近傍に発生する奇数次歪と偶数次歪を同時に抑圧するマルチバンド共通増幅歪補償法を提案し,その提案方式の有効性を実験で検証したので報告する.