全二重無線通信可能な複数アクセスポイントを用いた機器内センサネットワーク

川崎 慈英  小林 真  猿渡 俊介  渡辺 尚  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.7   pp.515-527
発行日: 2018/07/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017WFP0006
論文種別: 特集論文 (通信の未来をつくる若手研究者のための論文特集)
専門分野: ネットワーク
キーワード: 
無線センサネットワーク,  無線データ電力同時伝送,  全二重無線通信,  機器内センサネットワーク,  

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あらまし: 
機器の設計容易性,メンテナンス性,軽量化の観点から,機器内センサネットワークの無線化が求められている.機器内センサネットワークの完全な無線化のためには,データ通信と電源供給の無線化が必要である.これを実現するために,本研究では,同じ周波数帯でデータと電力の無線伝送を行うSWIPT (Simultaneous Wireless Information and Power Transfer)と全二重無線通信を議論する.全二重無線通信可能なアクセスポイント(AP)を用いることにより,APからセンサノードへ電力伝送しつつ,センサノードからAPへのデータ伝送を同時に行うことができる.既存の全二重無線通信SWIPT (Full-Duplex SWIPT, FD-SWIPT)では単一のAPを前提としているため,電力伝送範囲やフェージングによる供給電力の不均衡が問題となる.本論文では,機器内センサネットワークのための複数APを用いた無線データ電力同時伝送手法FD-SWIPT-mAP (FD-SWIPT with Multiple AccessPoints)を提案する.FD-SWIPT-mAPは集中制御によるメディアアクセス制御とセンサ端末間の電力不均衡を抑制するためのAP割り当てを行うことで,センシング達成率を向上させる.計算機シミュレーションの結果として,10台のAPを用いたFD-SWIPT-mAPは1台のAPを用いたときと比較して最大で約14倍のセンシング達成率を実現できることを示す.