直線状周波数変調方式によるパルス圧縮レーダにおけるドップラシフト誤差補償型α-βフィルタの定常偏差と雑音抑圧比

網嶋 武  鈴木 信弘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.6   pp.486-499
発行日: 2018/06/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017JBP3038
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
パルス圧縮レーダ,  α-β フィルタ,  ドップラ,  

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あらまし: 
直線状周波数変調方式によるパルス圧縮レーダによる目標距離観測値は,目標の距離変化率にパルス圧縮の方式によって決まる定数を乗算した分ずれて観測される.このため,ずれを補正する必要がある.本論文では,距離及び距離変化率を状態変数にとり,ドップラシフト誤差を反映した観測モデルを用いた α-β フィルタについて,距離及び距離変化率平滑値の定常偏差及び雑音抑圧比を定式化した.その結果,安定領域における任意のフィルタゲイン α 及び β を用いた場合,定常偏差式については,チャープ係数は距離平滑値にのみに存在することが明らかになった.次に,CMフィルタゲインを用いた場合の定常偏差及び雑音抑圧比を数値評価した.その結果,CMフィルタのゲイン α 及び β を用いた場合,アップチャープとダウンチャープでは,アップチャープの方が優れた推定精度が得られた.なお,CMフィルタのゲインを用いた場合,そのゲインはチャープ係数の関数であるため,チャープ係数は距離だけでなく速度平滑値にも影響を及ぼす.