災害時の間欠的アクセスを可能にする不揮発性ネットワークの設計と評価

今井 信太郎  今野 翔太  北形 元  新井 義和  猪股 俊光  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.5   pp.338-346
発行日: 2018/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017MOP0007
論文種別: 特集論文 (IoT/5Gの進展を担うモバイルネットワークとアプリケーション論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
不揮発性ネットワーク,  耐災害ICT技術,  セッション層技術,  間欠的ネットワークアクセス,  

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あらまし: 
本論文では,不揮発性ネットワークの構成要素であるセッション分離機能,セッション永続化・復元機能,及び順序アクセス制御機能の具体的な設計と実装を与え,実験を通じ有効性を評価する.大規模災害時において,ネットワークを通じた情報の取得は重要であるが,通信需要の急増により輻輳が発生し通信が困難となる.この問題に対して,中継ノードにおいてデータを一時的に蓄積しつつ転送を行うDelay Tolerant Networking (DTN)が提案されているが,リクエストに対してレスポンスが返るような,双方向の通信に適用することは難しい.そこで本論文では,利用者端末とサーバ間の通信セッションをネットワーク上に保持することで,利用者端末をネットワークから切り離しても通信セッションを継続可能とするとともに,HTTPのようなリクエスト&レスポンス型の通信成功率を向上させ,限られた通信資源を有効に活用することを目的とした,不揮発性ネットワークの詳細設計と実装について述べる.更に,プロトタイプシステムを用いた実験結果から,輻輳の発生時に,利用者がより短時間にWebサーバのデータを取得可能となること,及びWebサーバとの通信量が減少することなど,提案手法の有効性を確認した.