エッジコンピューティング環境における知的分散データ処理の実現

山口 弘純  安本 慶一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.5   pp.298-309
発行日: 2018/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017MOI0001
論文種別: 招待論文 (IoT/5Gの進展を担うモバイルネットワークとアプリケーション論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
エッジコンピューティング,  IoT,  複合イベント処理,  ストリーム処理,  分散機械学習,  情報流,  

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あらまし: 
近年のクラウド集中型アーキテクチャの制約と限界を受けて,ポストクラウドともいうべきエッジコンピューティング環境の構築と未来に関する多数の議論や研究がなされている.現状議論されているエッジコンピューティングアーキテクチャの多くは,従来のクライアントサーバーモデルをエッジサーバーとエッジデバイスのモデルに置き換えることで低遅延並びに帯域の節約を狙ったものであり,クラウドアーキテクチャの自然な拡張といえる.一方で,IoTアプリケーションやサイバーフィジカルシステムなど次世代のITシステムが必要とする「知的データ処理」をエッジコンピューティング環境でどのように行うかについては十分に議論されていない.本論文ではまずエッジコンピューティングに関する現状の動向を俯瞰する.次に,各々が計算機能を有するIoTデバイスやエッジサーバーを連携させ,可能な限りデータやフローの「地産地消」を行い,エッジコンピューティングのような分散計算環境においてもシームレスに知的データ処理のコアサービスを提供する著者らのアプローチを紹介し,今後の展望を述べる.