コグニティブ無線における低複雑かつ高精度な占有率と遷移率測定法

征矢 隼人  田久 修  白井 啓一郎  太田 真衣  藤井 威生  笹森 文仁  半田 志郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.2   pp.133-145
発行日: 2018/02/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 特集論文 (通信技術の進歩に寄与する学生論文特集)
専門分野: 地上無線通信,放送技術
キーワード: 
コグニティブ無線,  占有率,  遷移率,  マルコフモデル,  

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あらまし: 
ダイナミックスペクトラムアクセス型のコグニティブ無線では,他の無線システムとの周波数共用利用におけるチャネル選択規範として,平均的なチャネルの利用頻度を示す占有率(COR),及び,マルコフモデルに基づく過去の利用状態との継続度を示す遷移率(CTR)が用いられる.CORとCTRの推定では,他の無線システムのチャネルアクセスをスペクトラムセンシングで検出し,一定時間における検出結果の統計量としてCOR/CTRの推定値が算出される.そのため,センシング結果に誤りが生じると,COR/CTRの推定精度が劣化する.これまでにCOR/CTRの推定法が検討されているが,高い推定精度と処理の低複雑さを両立できてはいない.本論文では,これらを両立するCOR/CTR推定法を提案する.センシング誤りを抑制するため,時間軸上で連続する検出結果,及び,仮のCTR推定結果に基づく状態確率の更新処理からセンシング結果の状態を修正する.その際,センシング結果の信頼性を二つのしきい値により評価し,高信頼とするセンシング結果から仮のCTRを推定し,低信頼とするセンシング結果に限定して状態を更新する.加えて,COR推定に基づく最小平均2乗誤差規範による簡便な二重しきい値設計法を提案する.提案法の有効性を計算機シミュレーションにより示す.