無線メッシュネットワークにおけるパケット順序エラーに対するフィードバックを用いたTCP高速再送制御の制御手法

明田 修平  瀧本 栄二  齋藤 彰一  毛利 公一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.2   pp.122-132
発行日: 2018/02/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017GTP0014
論文種別: 特集論文 (通信技術の進歩に寄与する学生論文特集)
専門分野: 地上無線通信,放送技術
キーワード: 
無線メッシュネットワーク,  TCP,  順序エラー,  輻輳制御,  再送制御,  

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あらまし: 
無線メッシュネットワークでは輻輳以外が原因の順序エラーが発生し,TCPは順序エラー発生時に再送制御と輻輳制御を行う.しかし,無線リンクでのパケットの消失に伴う順序エラーでは輻輳が発生していないため輻輳制御を行う必要がなく,経路変更のそれではパケットの消失も輻輳も発生していないため再送と輻輳制御を行う必要がない.無線ネットワークにおいてTCPの性能改善を目的とした既存研究は,順序エラーの原因を判別しないため,再送制御と輻輳制御への対処が不十分であった.そこで,本論文では,順序エラー発生時にその原因を判定し,判定結果を送信ノードへフィードバックすることで送信側TCPが再送と輻輳制御に対して必要な制御のみを行う手法を提案する.具体的には,無線リンクにおけるパケットの消失に関しては再送制御のみを行うようにし,経路変更に関しては再送制御も輻輳制御も行わないようにする.提案手法はTCPの再送メカニズムや輻輳制御アルゴリズムに代わるものではなく,オプションとして提供しOSの種別等に関係なく幅広く適用できる.シミュレーション評価の結果,Goodputが1.7 %〜101 %向上し,再送パケット数は23 %〜82 %削減できたことを確認した.