ドップラー観測値を併用するTDOAにおける速度推定精度の改善

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  呂 暁東  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J101-B   No.10   pp.857-866
発行日: 2018/10/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2017JBP3063
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
TDOA,  測位,  速度推定,  誤差解析,  距離差観測値,  ドップラー観測値,  

本文: PDF(478.4KB)
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あらまし: 
航空機等の目標から送信された電波を,地上に設置された複数の受信局で受信して,Taylor級数推定法により,距離差及びドップラー(距離変化率)観測値から目標の位置及び速度を推定する方法が報告されている.報告では,まず距離差のみで位置を推定し,この結果とドップラーを使用して速度を推定する方法(逐次法)と,距離差とドップラーを同時に使用し位置及び速度を推定する方法(同時法)を比較している.速度推定精度は同一であるが,位置推定精度は同時法が良いとの結論である.なお,従来法では,ドップラーは,位置と速度の初期値と,未知数である位置と速度の関数としている.本論文では,位置の初期値と未知数である速度の関数として表したドップラーを使用し,速度を推定する方法を提案する.また,従来法で速度が推定可能ならば提案法でも速度が推定可能で,本提案による速度の推定精度は従来法以上であることを解析的に示す.なお,距離差と提案のドップラーより位置と速度を同時に推定したのち,位置の初期値を再設定し収束値を算出するのは,距離差のみから位置の収束値を算出し,この値を位置の初期値として提案法で速度を推定することと等価である.