二分法を用いた接線分岐集合の一計算法

勝田 祐司  三宅 常時  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J101-A   No.7   pp.170-177
発行日: 2018/07/01
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 
論文種別: 論文
専門分野: 非線形問題
キーワード: 
非線形,  分岐,  接線分岐,  二分法,  

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あらまし: 
力学系の方程式の多くは非線形微分方程式となる.しかし,力学系の非線形微分方程式は次元が高くなると,その解析が困難となり,数値計算においても取り扱いが難しくなる.非線形微分方程式はパラメータの変化により解の性質が変わる分岐現象が生じる.この分岐が生じるパラメータを分岐パラメータと呼ぶ.分岐パラメータを求める場合にニュートン法を使用すると二階微分が必要になる.非線形微分方程式は次元が高くなると,二階微分の次元数が非常に大きくなり.取り扱いが困難となる.この問題を解決する目的で,ニュートン法を用いずに分岐パラメータを求めるアルゴリズムの開発を行った.このアルゴリズムを用いることで,ニュートン法を用いる場合に必要であった二階微分が不要となるので上記の問題を回避することが可能となった.本研究では接線分岐に主眼を置いている.接線分岐の分岐パラメータを計算するに当たり,分岐条件の等しい熊手型分岐の場合について文献[1]のアルゴリズムを適応し,その妥当性を確認した.次に接線分岐に対して本アルゴリズムを適応し,分岐パラメータを計算できることを示し,パラメトロン回路の解析を行った.なお,アルゴリズムの適応を行った回路は,準周期解の分岐が生じることが知られているパラメトロン回路[2],[3]と,元の非自律系に周期解を仮定して導出した自律系である.その結果,パラメトロン回路は元の非自律系と導出した自律系に,定性的には良い一致を見るパラメータ領域があることが分かった.