局所線形予測法による非線形信号解析と自動トレンド抽出

石山 文彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J101-A   No.4   pp.36-45
発行日: 2018/04/01
Online ISSN: 1881-0195
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
過渡波形解析,  線形予測法,  局所線形化,  非線形振動子展開,  

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あらまし: 
線形予測法は最もポピュラーな信号処理手法の一つであり,様々な分野で広く応用されている.その数値解はユール・ウォーカー(YW)方程式を解いて得るのが一般的であるが,YW方程式を用いる主目的は,自己相関行列を正定値なテプリッツ行列に置き換える近似によってレビンソン・ダービンアルゴリズムを適用可能とし,数値計算の高速化を図ることにある.しかし,この近似は,解析対象波形を周期波形に置き換えることに相当することから,過渡波形の過渡特性評価等には適さないという問題がある.そこで我々は,この近似を用いない線形予測法を微小区間に対して区分的に適用し,各微小区間における極の値を算出する形での定式化を検討してきた.線形予測法を有限区間で区分的に定義することにより,極が単位円外にあっても振幅の有限増加に留まることから,発散に対する考慮が不要になる.また,各微小区間での解析結果の相互比較により解析対象波形の非線度評価が可能になる.更に,任意の実根をもてることから,解析対象波形のトレンドが自然に抽出される.そこで,我々の手法の概要を示すとともに,適用事例を通して上記を示す.