つぶやきトピックによる残業意欲の分析

岩本 茂子  小川 祐樹  諏訪 博彦  太田 敏澄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J100-D   No.8   pp.760-772
発行日: 2017/08/01
Online ISSN: 1881-0225
論文種別: 論文
専門分野: ヒューマンコンピュータインタラクション
キーワード: 
つぶやきシステム,  残業,  労働意欲,  トピックモデル,  LDA (Latent Dirichlet Allocation),  

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あらまし: 
本研究は,従業員のつぶやきデータ上のトピックと,残業意欲の関連性を明らかにすることで,意欲の低い残業を把握することを目的とする.意欲の低い残業は従業員や企業にとり望ましくない.企業は残業に対する従業員の態度や意見を面談やアンケートにより収集しようとしているが,これらは時間や費用がかかり,上司の評価を気にするバイアスの可能性が指摘されている.一方,企業内ソーシャルメディアでは従業員間のインフォーマルコミュニケーションが行われ,つぶやきから従業員の本音を抽出できる可能性がある.我々は,従業員の意欲,残業時間,つぶやきの三つが揃ったデータ収集に成功した.本研究では,企業内つぶやきシステムのつぶやきからLDA (Latent Dirichlet Allocation)を用いてトピックを抽出し,トピックごとに残業時間と本人表明の意欲の関係を分析した.その結果,残業に二種類の質があることを明らかにした.意欲の高い残業では行楽や余暇を楽しむトピックが,意欲の低い残業では時間のなさを訴えるトピックが抽出された.これらのトピックに注目することで,従業員の労働意欲を踏まえた労働実態把握が可能になると考える.