手検知を利用したATM利用者の危険挙動検知

永吉 洋登  渡邊 高志  矢住 和行  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J100-D   No.3   pp.436-446
発行日: 2017/03/01
Online ISSN: 1881-0225
論文種別: 論文
専門分野: 画像認識,コンピュータビジョン
キーワード: 
HOG,  SVM,  手検知,  振り込め詐欺,  曲率,  

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あらまし: 
ATM (Automated Teller Machine) の利用中に携帯電話を使用している人物を,画像認識を用いて検知する方式を提案する.この挙動は,携帯電話を通して虚偽の理由を伝えられた被害者が,犯人の口座に金銭を振り込んでしまうタイプの振り込め詐欺に見られ,提案方式はその防止を目的とする.提案方式では,まず顔検知によって抽出された顔領域から手を検知する領域を決定し,続いて顔色との類似性を用いて手の候補領域を絞り込み,最後に濃淡パターン特徴と機械学習を用いた判定により手を検出する.濃淡パターン特徴として,手の複雑な構造に起因するエッジの複雑性を表現するため,濃淡勾配の方向に加え濃淡の等高線の曲率を組み合わせたHOGC (Histograms of Oriented Gradients and Curvatures)特徴を提案する.評価実験にて,勾配方向のみを利用するHOG (Histograms of Oriented Gradients)特徴と比較した結果,同等の誤検知率において検知率が7pt. 以上優れていることを確認した.提案方式全体を,のべ93人分の画像を用いて評価した結果,90%の人物を正しく携帯電話を使用していると判定でき,6%の人物に関しては誤検知が発生した.