普及型ソフトウェア無線を用いたモノパルススイッチングによる電波到来方向検知

宮澤 真賢  三次 仁  川喜田 佑介  市川 晴久  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.9   pp.867-875
発行日: 2017/09/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 論文
専門分野: アンテナ・伝搬
キーワード: 
到来方向検知,  ソフトウェア無線,  複素モノパルス,  DPDTスイッチ,  マルチパス,  

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あらまし: 
著者らは無線通信機能がある携帯端末と複数の受信専用普及型ソフトウェア無線装置(SDR)を組み合わせることで通信相手が発する電波の到来方向を検知するシステムの実現を目指している.搬送波の位相情報を利用し到来方向を検知するためには,複数アンテナで電波を受信し,各アンテナと位相差検知回路の経路上の周波数変換器のクロック及び位相が同一である必要がある.しかし,普及型SDR装置を複数用いる場合,各SDR装置で生じる位相オフセットをキャンセルせねばならない.更に到来方向検知精度の劣化の原因となるマルチパスの対策も講じる必要がある.本論文では,2入力2出力スイッチをアンテナとSDR装置の間に挿入し,入力信号を切り替えて簡単な信号処理で位相オフセットをキャンセルできるモノパルススイッチングを提案し,その有効性を実験で検証し,到来方向検知誤差が3.0°以内で動作することを確認した.マルチパスの対策としては,複素モノパルスとモノパルススイッチングを組み合わせた複素モノパルススイッチングを提案する.複素モノパルス比の複素平面上の位置を確認することで,マルチパスの影響が大きいタイミングを検知・回避できることを実験により示した.