電波伝搬特性に基づく信号分解と空間ベクトル合成を用いた秘密情報伝送方式

 和輝  笹岡 秀一  岩井 誠人  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.9   pp.782-794
発行日: 2017/09/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 特集論文 (高度化する無線システムの基盤となるアンテナ・伝搬及び関連システムの論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
電波伝搬特性,  空間重畳変調,  信号分解,  物理層セキュリティ,  

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あらまし: 
本論文では電波伝搬特性に基づく信号分解と空間ベクトル合成を用いた秘密情報伝送方式を提案する.提案方式は移動通信環境において複数の送信アンテナと単一の受信アンテナによって構成され,送信側で各送受アンテナ間のチャネル推定を行うものとする.提案方式では,受信側で振幅・位相の変動を受けた信号が空間上でベクトル合成された結果として所望の信号が得られるように変調信号を分解し,複数のアンテナから送信する.ここで,変調信号の分解には様々な手法が考えられるが,本論文では電力増幅の際の効率を考慮し,複数の定振幅の位相変調信号に分解するものとする.提案方式の特性を計算機シミュレーションで評価した結果,正規局間では良好なBER (Bit Error Rate)特性が得られ,正規局間のチャネル係数と正規-盗聴局間のチャネル係数との相関が極端に高い状況でなければ秘密保持容量が十分大きくなることが明らかとなった.