マルチコプターを活用した遅延耐性ネットワークの提案被災地における情報伝達の安定化・効率化を目指して

林 秀和  宇都宮 陽一  田 学軍  奥田 隆史  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.7   pp.480-491
発行日: 2017/07/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 特集論文 (未来を切り拓く若手論文特集)
専門分野: ネットワーク
キーワード: 
災害,  遅延耐性ネットワーク,  スマートフォン,  小型無人飛行機,  モビリティ,  

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あらまし: 
大規模災害発生後に被災地内で情報伝達を行うために,既存の通信インフラに依存しない情報伝達体制の構築が求められている.災害時のような非常時において一時的に通信を確保する手段として,モバイル端末(スマートフォンや携帯電話など)を活用することによって遅延耐性ネットワーク(DTN:Delay Tolerant Networking)を構築することが考えられる.モバイル端末により構成されるDTNシステムでは,中継ノードであるユーザが十分に存在した上で,各ユーザが積極的に移動することによって情報の送受信を行う必要がある.しかしシステム内のユーザ数が少なく,移動に偏りがあるならば,DTNシステム内で十分に情報が伝達されず,情報の伝達に時間がかかる可能性がある.そこで,本研究ではモバイル端末ユーザにより構成されるDTNシステムで中継ノードとして小型無人飛行機(マルチコプター)を活用することによって,システムの情報伝達の安定化・高速化を目指す.ユーザの密度や行動とマルチコプターの移動特性が組み合わさるときDTNシステムへどのような影響を与えるのかを明らかにするために,システムをエージェントベースモデリングにより表現し,シミュレーションにより性能評価を行う.