仮想ネットワーク上でのBUMトラヒック配送を効率化するOpenFlow拡張方式の提案

松尾 圭佑  川島 龍太  松尾 啓志  
(システム開発・ソフトウェア開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.5   pp.365-374
発行日: 2017/05/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 特集論文 (ネットワークソフトウェア技術とその応用論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
ネットワーク仮想化,  OpenFlow,  仮想スイッチ,  ブロードキャスト,  IPマルチキャスト,  

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あらまし: 
マルチテナント型クラウドサービスの普及により,オーバレイ方式を用いてデータセンタネットワークを仮想化する手法が注目されている.しかし,仮想ネットワーク上でBUM (Broadcast/Unknown unicast/Multicast)パケットを配送する場合,物理ネットワーク上ではブロードキャストパケットとして全テナントのノード宛にパケットが配送されるという問題がある.これまで,ルートリフレクト機能を備えた専用ノードを物理ネットワーク上に配置し,ブロードキャストパケットをユニキャスト化する手法などが提案されているが,トポロジーDBの同期管理が必要,専用ノードにトラヒックが集中するといった課題があった.そこで本論文では,TE-Cast (Topology Embedded xCast) と呼ぶ手法を提案する.TE-Castは,OpenFlowプロトコルを拡張し,各OpenFlow仮想スイッチがルートリフレクト機能を備えることで,ユニキャスト化したパケットにネットワークトポロジー情報を付加する手法であり,トポロジーDBの集中管理を実現する.また既存方式と比較して,ネットワークリンクの負荷及びネットワーク全体の総トラヒック量の軽減が可能である.データセンタを模した計七台の物理サーバ及び計16台の仮想マシンからなる環境において評価を行った結果,既存方式よりもパケット数を抑えることができた.