ドップラーとバイアス誤差を有する距離とを観測値とする三次元の位置及び速度推定

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.3   pp.280-290
発行日: 2017/03/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 論文
専門分野: 計測,探査
キーワード: 
TOA,  GPS,  測位,  誤差解析,  距離,  距離バイアス誤差,  ドップラー,  

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あらまし: 
TOA(Time of Arrival)測位は,送受信機間の距離を同時に複数観測し,目標の位置を推定する.この測位では,送受信機間の時計バイアス誤差は一定とし,距離バイアス誤差は送受信機間で共通の値として測位するのが一般的である.本論文は,テイラー級数推定法を用いて,ドップラー(距離の時間微分値)及び送受信機ごとに異なるバイアス誤差を有する距離を同時に複数観測し,目標の位置及び速度を推定する二つの方法について考察する.一つ目は,距離観測値は使用せずに,ドップラーのみを観測値として目標位置,速度を推定する方法である.二つ目は,距離及びドップラーを観測値として,目標位置,速度の他に距離バイアス誤差を推定する方法である.更に,両推定法に対し,配置行列(送受信機の配置より決まる長方行列)を使用した推定可能となるための条件を明らかにする.また,両者の位置,速度推定結果は同一であることを示す.最後に,配置行列から算出した固有値とドップラー観測雑音共分散行列の固有値を使用した,位置及び速度推定誤差共分散行列の上界と下界の算出式を示す.