5G超高密度分散アンテナシステム向け送信点間キャリブレーション方式の屋内電波暗室実験

札場 伸和  大山 哲平  実川 大介  伊達木 隆  関 宏之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.12   pp.1058-1067
発行日: 2017/12/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信技術
キーワード: 
5G,  分散アンテナシステム,  Multi-User MIMO,  キャリブレーション,  

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あらまし: 
第5世代移動通信システム(5G)に必要な通信容量増大に向け,我々は送信点(TP)を分散して高密度に配置する超高密度分散アンテナシステムを提案し,大規模協調MU-MIMO(Multi-User MIMO)の検討を進めている.TDD(Time Division Duplex)における無線チャネルの相反性を利用して,上りチャネル推定結果から下り協調送信ウェイトを生成するには,TP間の送受信回路の周波数応答差を補正するキャリブレーションが必要である.本論文では,簡易電波暗室内で8TPによる下り協調MU-MIMO伝送実験を行い,スループット特性に対するTP間キャリブレーション精度の影響,及び伝搬路が良好なTP間でのキャリブレーションを階層的に行う階層型逐次リンク生成方式の有効性を評価した.実験の結果,多重ユーザ数が多い場合やチャネル相関が高い分布,またはTP数が多い構成でキャリブレーション精度の影響が大きく,超高密度分散アンテナシステムでは高精度なTP間キャリブレーションが必要であることを確認した.また,TP間が見通し外となる条件において,階層型逐次リンク生成方式は従来のスター型方式に対して15〜33%のスループット向上が得られ,基準とするTPの選択によらず良好な特性が実現可能であることを確認した.