高距離,高ドップラー分解能レーダにおける複数反射点目標の速度,位置推定

小菅 義夫  古賀 禎  宮崎 裕己  呂 暁東  秋田 学  稲葉 敬之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J100-B   No.11   pp.923-933
発行日: 2017/11/01
Online ISSN: 1881-0209
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
レーダ,  ドップラー,  重み付き最小自乗法,  複数反射点,  高分解能,  誤差解析,  目標速度,  

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あらまし: 
位置及びドップラーを観測するレーダでは,速度ベクトルとしてはその一成分しか観測できない.ところで,高距離,高ドップラー分解能を有するレーダでは,単一目標の複数の反射点から観測値が得られる.このような場合,車載レーダで観測した方位角とドップラーから,二次元速度ベクトルが推定できることが報告されている.しかし,推定可能条件等は報告されていない.本論文では,単一目標の複数の反射点からの距離,仰角,方位角及びドップラー観測値をもとに,重み付き最小自乗法により,三次元の速度と各反射点の位置の真値を同時に推定する方法(同時推定法と呼ぶ)と速度のみを単独で推定する方法(単独推定法と呼ぶ)とを解析した.両方法とも,反射点とレーダ間の単位位置ベクトルのうち三個が1次独立ならば速度が推定可能なことを示す.また,各反射点の単位位置ベクトルから算出される行列の最小固有値が,反射点とレーダの幾何学位置関係の速度推定精度への影響の指標となることを示す.更に,同時推定法は,単独推定法と速度推定結果は同一であるが,反射点が4個以上で距離とドップラーに相関がある場合,位置の観測誤差を低減できることを示す.