慣習と競合する情報提示を検知する方法

三ヶ尻 陽一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J100-A   No.1   pp.45-52
発行日: 2017/01/01
Online ISSN: 1881-0195
論文種別: 特集論文 (ヒューマンコミュニケーション〜ヒト・モノ・コトのつながりをデザインするコミュニケーション技術〜論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
反応時間分布,  慣習,  競合,  ストループ課題,  ユーザインタフェース,  

本文: PDF(564.2KB)
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あらまし: 
慣習と競合する情報提示は,人を誤らせるだけでなく,疲弊させ,自己抑制能力を低下させる.そのため,利用者に優しいインタフェースを設計するには,このような情報提示をできるだけ避けるべきである.慣習と競合する情報に対して判断を行う場合,反応時間が長くなることが知られているため,我々は,競合を含む場合の反応時間分布には,競合を含まない場合の反応時間分布にはない特徴が現れると考えた.本論文では,一つの反応時間分布を分析することで慣習との競合が含まれているか調べる方法を提案する.なお,従来手法の平均反応時間を用いた分析では,複数のインタフェースの中で優劣をつけられても,競合の有無自体を調べることはできない.我々は,競合がある条件と,ない条件の反応時間分布を得るために競合が起こる課題であるストループ課題を用いて心理実験を行い,提案パラダイムによる分析を行った.提案パラダイムでは,反応時間分布を,反応するために最低限必要な時間と,分布を構成する部分に分けて分析する.その結果,競合の影響は主に分布を構成する部分に現れ,この部分が大きい反応時間分布のデータには誤りが多い傾向が確認された.